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コレステロール論争資料

コレステロールに関する「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版」への反論

最近発表された動脈硬化学会のガイドラインについて、反対意見をAnnals of Nutrition &Metabolism * のEditorialに発表しました。日本語版(無料)ができましたので、そのお知らせです。以下にリンクを作りましたのでご利用下さい。

* : 国際栄養科学連合(International Union of Nutritional Science,IUNS)および欧州栄養学会連合(Federation of European Nutrition Societies,FENS)の公式雑誌(official journal)

昨年6月に日本動脈硬化学会は「動脈硬化性疾患予防ガイドライン、2012年版」を出版しました。この中に脂質に関する項目が最初に出てきますが、日本でのエビデンスを全く無視しています。たとえば、日本では高コレステロールの方が死亡率が低いのですが、唯一の例外的疫学調査(NIPPONDATA80)のみを利用しています。脳卒中についてはコレステロールが高いと危険と思わせる記載がありますが、NIPPONDATA80ですらコレステロールは善玉として観察されています。

そこで我々は、このガイドラインのエビデンスを無視した無謀さをAnnNutr MetabのEditorialで指摘しました。ただオリジナルは英文であるため、今回S. KargerAGの許可を得て日本語版を作成し、ここに掲載することになりました。S. Karger AGおよびKarger Japan, Inc.の関係者に深く感謝する次第です。

なお、2013年3月に出版される脂質栄養学のNo.1およびネット上(YouTube)でも2012年9月に開かれた脂質栄養学会の「コレステロールパネル」が近々公開されることになっています。そちらもご覧頂ければ幸いです。 

Ann NutrMetabのEditorial著者一同